
(会員 N.O)
▼▲▼家事ごよみ24▼▲▼
ポイント! 今あるもので暮らしてみよう
3月は年度が切り替わる月です。身の回りの整理もかねて、今あるもの、持っているもので生活してみませんか?
身近なものに目を向けてみませんか?
テレビのコマーシャル、ネットショッピングやスーパーのチラシなど、私たちは常に「買いませんか」というメッセージを受けながら生活しています。筆者自身も無意識にいつも「欲しいもの」を探している気がしています。外に向いている目線を家の内側に向けて、生活を見直してみましょう。大きな発見、驚き、楽しさがあることでしょう。
・食べるもの
筆者が友の会に入会したとき、先輩たちから「買いに行くより作ったほうが早いわよ」と言われることがよくありました。子どものおやつにしろ、夕食の買い出しにしろ、買い物にかかる往復の時間と作る時間を考えたら、あるもので作ったほうがすぐ出来る、というのです。
レシピ通りに料理をしようとすると、足りないものが出てきます。食事作りにこうでなければ、という正解はありません。あるもので発想豊かに、自分の味覚を信じて、自由に作ってみなさい。作ることはもっと楽しくなるものよ、と教えられました。
十数年が経った今、レシピにあまり頼らず料理が出来るようになりました。実践は力なり。失敗を恐れず、台所に立ってみてはいかがでしょうか?
・着るもの
季節が変わると着るものに、毎年頭を悩ませます。ショッピングに行く前に、まずは持っているものをよく見てみましょう。たくさんの洋服の中から考えるのは大変です。まずは冬服を片付けて、これからの季節のものを取り出してみましょう。枚数が絞られるだけでも、着回しが考えやすくなります。
年間通して着ている白いシャツやジーンズなどを加えて、春の装いを考えてみましょう。
その年の流行は是非と思うものだけ。
小物などで変化をつけるとよいでしょう。シーズンごとに買い物をしている時より、おしゃれすることが楽しくなります。
・保険、衛生品、消耗品
使いかけのハンドクリームやボディクリーム、試供品の化粧水がいくつもある、というようなことはありませんか?まずは一か所にまとめて、使い切る努力をしてみましょう。ひとつを完全に使い切るのは、とても気分のよいものです。その後には、新しいものを購入できるうれしさが待っています。
無意識に使っているティッシュなども少し利用を控えて、使い捨て布などを代用すると、処分に困っていた古布などが有効活用できて、家の中も片付きます。

使い捨て布を活用しましょう
・住居洗剤など
用途に合わせたさまざまな住居用洗剤も、ナチュラルクリーニングであれば数を少なくすることができます。重そうとクエン酸(酢でも代用可)があれば、軽い汚れは大抵落とせます。汚れをためず、こまめに掃除するように心がけましょう。ナチュラルクリーニングであれば手荒れの心配もなく、環境にも負担をかけず、家計にも優しくいいことずくめです。

友の会の創設者羽仁もと子は、著作集の中で「買わないとおきめなさい」と教えています。エンドレスに続く、購入と消費のサイクルから一歩離れて見てみると、生活もシンプルになり、同じ毎日も新鮮に感じられるようになります。
〜今回のキーワード〜
いつもと違った目線で
身の回りを見てみましょう
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▼▲▼家族と一緒に家のこと22▼▲▼
年度末の片付けと新年度の準備を
年度末は仕事が立て込むシーズンです。進級や入園、入学、就職と生活が変わります。家族皆で片付けをして気持ちも新たに新年度をスタートしましょう。
ここでも「だ・わ・へ・し」が役立ちます。
「だ・わ・へ・し」は友の会の井田典子さんが考案した整理方法です。「だす、わける、へらす、しまう」この順に進めていくと、子どもの机まわりにあるもの、おもちゃ、仕事の資料など、家の中のさまざまなものが片付きます。
子どもであれば、学校から持ち帰ったテスト、配布物、お道具箱や絵の具セットなどの学用品、成績表、思い出のもの、製作した作品など、さまざまなものがあります。大人も子ども関連のものや仕事関連で、整理が必要なものがさまざまあるでしょう。ひとつひとつ、区切りを意識して片付けましょう。
これは我が家の押入れに押し込められていたおもちゃたちです。この春から上の子どもは中学生、下は 4年生になります。この機会に片付けをしてみました。
「だす」(とにかく全てをだしてみます。)


この時は出すことだけを考えます
「わける」(子ども別、共通のもの、残すものをまとめます)
「へらす」(小さな子どものいるお友達へ、セールへ出品、処分)
「しまう」(見やすいようにしまう)

物が片付き、心もすっきりしました
年度の終わりにきちんと片付けをしておくと、新年度の心構えもできるでしょう。新しいランドセルを背負って入学をした一年生、入社したての新社会人のような気持ちで、大人も子どもも新生活をスタートさせたいですね。
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▼▲▼あるものでもう一品! お助けレシピ22▼▲▼
ジャガイモのソテー
長期保存ができて、年間通して価格が安定しているジャガイモは、応用自在で優秀なお野菜です。ビタミンCやカリウム、食物繊維も豊富に含まれていて、大人は毎日50g、育ち盛りの子どもは100g位(小サイズ約1個)摂るとよいとされています。積極的に日々の食事に取り入れましょう。これは調理もフライパン一つでできるお手軽メニューです。少量のお肉でもお腹に溜まるメインディッシュになります。

(材料)
ジャガイモ 400g(中サイズ約4個)
ウィンナー 60g(3本)
バター 10g
塩、こしょう 適宜
パセリ(あれば) 少量
(作り方)
@ ジャガイモは皮をむき、半分に切り、5mm程度の薄切りにする。
A ウインナーも厚さ5mmの斜め切りにする。
B フライパンにバターを溶かし、ジャガイモを並べる。
C 中火にして蓋をして3分ほど火を通す。
D ジャガイモに焦げ目がついたら裏返し、空いているところにウインナーを並べ中火で焼く。

E 蓋を開け、塩、こしょう、パセリをふり、水分をとばす。
※ニンニクや玉ねぎを加えたり、鶏肉、豚肉、ベーコンなどでも。ハーブソルトやバターを増量してしょうゆを加えても食欲をそそります。幅広く応用ができるレシピです。
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▼▲▼羽仁もと子のことば▼▲▼
明窓というのは明るい埃(ほこり)のつかない窓、浄几というのはごみのたまっていない、きれいな机。私らの内部の塵埃(ちりほこり)というのは、どういうものでしょうか。私らの内部、心の中もほんとうに明窓浄几にしたいと思います。
−「明窓浄几(めいそうじょうき)」−羽仁もと子著作集『自由 協力 愛』婦人之友社刊より
4月からは、コーナーがリニューアルします。
次回の更新は4月10日(土)です。どうぞお楽しみに!
(文責:この記事は、2014年4月から2020年3月まで東京第一友の会が情報提供をしていた、NHKニュースandスポーツ(有料ニュースサイト)に掲載されたものの一部です)