2020年04月11日

留守番している子どものお昼ご飯を考えてみましょう。

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学校の一斉休校が始まり、子どものお昼ご飯に頭を悩ませている家庭も多いでしょう。今回は、家で留守番している子どものご飯について考えてみたいと思います。子どもの年齢にもよりますが、留守中に火や熱湯を使わせるのは心配です。昼食準備は大きく分けて以下の4つ。それぞれの準備について見ていきましょう。

1 お弁当を用意する
栄養バランスが整えやすく、安価で安心ですが、作るのに手間や時間がかかります。手の込んだお弁当でなくてもおにぎりを作り、豚汁をスープジャーに入れておくという方法もあります。出勤する自分の分も同時に作ってみてはいかがでしょう。

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2 昼食を作りおく
焼きそばやカレー、炊き込みご飯などを盛り付け、電子レンジで温めるだけにしておきます。そのほか、サンドイッチや肉まん、ピザトーストなどでもよいでしょう。

3 インスタント食品を利用
お湯を沸かすことができれば、(電気ポットでも)インスタントラーメンも食べられます。ラーメンにトッピングする茹で卵や、茹で野菜をタッパーに用意しておけば、栄養バランスもよくなります。電子レンジで温めるだけでできる冷凍食品やレトルト食品を活用する手もあります。トレーやお皿、お箸やコップなどを準備しておくだけでも、子どもの満足度はアップします。

4 お金を渡して子どもに買わせる 
お弁当屋さんやコンビニで買う食事も魅力的です。筆者の家でも最初の頃、子どもはとても喜びましたが、そのうち新鮮味がなくなり、買いに行くのが面倒になったのか、家で用意して欲しいと言うようになりました。

かけられる時間や手間に応じて、上記の方法をうまく組み合わせてみてはいかがでしょう。日替わりで回していくというのも、親にとっても子どもにとっても新鮮で楽しいかもしれません。

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▽便利な1品:タコライス▽
ご飯の上に炒めたひき肉をのせ、レタス、チーズ、トマトをのせるだけ。ご飯とひき肉をレンジでチンすれば、子どもでもセットできます。冷凍できるので多めに作っておくと便利です。

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(材料 6人分)
合い挽き肉  400g
玉ねぎ     1個
トマト      2個
レタス     1/2個
ピザチーズ  60g

ケチャップ   60cc
ソース    30cc
砂糖      小さじ1
正油      15cc
カレー粉    小さじ2
塩、胡椒    少々
油      小さじ1

1 フライパンに油をひき、みじん切りにした玉ねぎとひき肉を炒め、調味料を加える。
2 トマトは1cmの角切り、レタスは千切りにする。
3 ご飯の上にチーズ、レタス、ひき肉、トマトの順に盛り付ける。
(お好みでニンニクを加えて炒めたり、味付けにチリパウダーを加えても)

☆プラスひと手間のすすめ
昼食作りに手間をかけなくても、満足度を上げる方法はあります。常備菜の野菜の小鉢を添えたり、野菜ジュースやヨーグルト、チーズなどを添えるだけでも、栄養バランスはよくなります。バナナやみかん、キウイなど果物を加えるとビタミン補給にもなり、お菓子に手が伸びるのを減らせます。

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☆メモを添える
メニューやメッセージを書いたメモを添えるだけでも子どもの孤独は和らぎます。完璧なお昼ご飯を用意できなくても、子どもは、自分のことを考えてくれている、と実感できるはず。ある先輩主婦は、留守番をする子どもと一冊のノートでやりとりをしていたと教えてくれました。ノートだとやりとりも残り、どんな食事を用意したか記録に残るのでおすすめだそうです。

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☆子どもの生活力を伸ばす機会に
例えば、焼きそばをひとつ作るにも、トレーに切った材料と麺とソースが準備されていれば、慣れない子どもでもある程度の年齢なら調理できるかもしれません。次は切る前の材料から始めます。それができるようになれば、次は自分で冷蔵庫から材料を出して調理することが可能になります。さらに進めば買い物から、あるいは家にある材料から工夫して料理ができるようになるということです。食事を用意するには、こうした段階をひとつずつ上がっていかなければなりません。いきなり一人で始めるのは大変なので、家族が家にいる時に、少しずつ練習するのがよいですね。
新型コロナウイルスの感染拡大で予期せずに始まった一斉休校ですが、この事態が子ども自身の生きる力に、プラスになってくれることを祈りたいと思います。

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−羽仁もと子の言葉−
「私どもは無事の日を日常と思わず、むしろ心がかりのあることを、人生普通のことと思うように、わが心を鍛えておかなくてはなりません。そうして無事の日を、特に与えられた恵みの時として感謝し喜びもしたいと思います。
(中略)私どもは如何なる心がかりのある時にも、なおかつ常務を廃することのないために、常に「唯今」ということを確(かた)く心に入れておきたいと思います。
(中略)すべて外部から私どもに臨(のぞ)むものは、決して絶え間なくわれわれを苦しめるものではないのに、自分の至らない心が勝手にさまざまの不如意を絶えず心の重荷にして、苦しめられない時まで自ら求めて苦しんでいるのです。」−「唯今主義」より−羽仁もと子著作集第2巻『思想しつつ生活しつつ』(上)

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 現代社会は忙しく、職業を持つ会員も多く、羽仁もと子の言葉通りに暮らすことは、とても難しいと感じますが、出来ることから、ひとつずつ。いつからでも、どこからでも最初の一歩は踏み出せます。明るい希望を持って春を迎えたいと思います。

→前編(まずは心を落ち着けて、今できることを考えてみましょう)

文責:この記事は、2014年4月から2020年3月まで東京第一友の会が情報提供をしていた、NHKニュースandスポーツ(有料ニュースサイト)の最終号に掲載されたものです。

posted by 東京第一友の会 at 14:19| 東京第一友の会